自然哲学アカデミーからの合格通知は、父さんの店の前で立ったまま、震える手で握って読んだ。優雅な筆記体で書かれた文字に目を走らせ、権威ある学府の紋章が刻まれた封蝋を指で撫でた。アイルズ全土から集まった最高の頭脳たちとともに学ぶ年月に思いを馳せ、その感動に圧倒された
カルナカの家族に別れを告げ、まずはクレロの従兄弟を訪ねて1週間滞在してから、ダンウォールへと旅を続けた。アカデミーに合格した誇らしさと家族や親戚からの祝福で感激していた。アカデミーに入学したのは闇の月の中旬で、この学び舎にふさわしい大きな夢に胸を膨らませていた
知識を掘り下げ、その深淵を覗きたいと夢見ていたが、1年生としてはトイレ掃除で便器を覗き込むのが精いっぱいだった。強固なヒエラルキーの最下層で押し潰されていると、自分が巨大な聖堂の真ん中でのたうつ小さな虫けらのように思えてくる。上級生や教授たちのために料理や掃除や衣服の繕いをする毎日だ。想像していたような分厚い書物に没頭する夜はなく、洗濯用の桶の湯気を見ながら毎晩を過ごしている
現代の最新の学説が構築される過程に関わったり、さらにはより発展させることができるなんて、なんという身の程知らずな想像をしていたのだろう。実際は、モーリーから届くジャガイモの箱を開けては皮を剥く人手の1人にすぎないというのに。お母さん、お父さん、牛乳からバターを作るのがすっかり上手になってしまいました。本当にこれが、僕の頭脳の正しい使い道なんでしょうか?