虚無からの囁き - バルノリ・ムラニ著 [3]

Death of the Outsider

異世界の物質的存在に関する論文[抜粋]

大衆の大修道院は虚無とその存在に関する研究を行うことを禁じている。しかし、日々鯨がダンウォールの解体場へ運び込まれている事実についてよく考えてみてほしい。フックからぶら下げられた鯨は危険といえるのか? 解剖と研究を行ったうえで適切に分類した鯨は、果たしてミステリアスかつ危険で強大な存在なのだろうか? 違うだろう! 自然哲学を用いれば、どんな不確かな事象も科学的に証明することができるのだ

私は信心深い人間ではないが、大衆の大修道院の功績は認めなければならない。彼らは王国におけるモラルの規範としての役割を果たし続けてきたのだ。しかし、虚無をしっかりと調べあげれば、その邪悪な力から身を守るのに役立つ知識を得ることができるはずだ。きっと上級監督官も同じように考えているだろう。虚無の正体を突き止めることで、その力にとらわれるのではなく、支配することが可能になるのだ。この世界に存在する事象はすべて自然の法則に従っているのだから

大衆の大修道院が研究を許可さえしてくれれば、いずれ虚無を安全に歩けるようになるだろう。そうなれば、アウトサイダーのささやきからも解放されるのだ。もっとも、そんな怪物が実在すればの話だが

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